京都の建設業許可をストーリーで覚えるサイト

経営者について

 黒腹さんは経営者の要件についてさらに深く解説していきます。

個人事業か法人化か


「さて、さきほどの経営者に関する要件について、もっと詳しく説明していきましょう。」
「あ、黒腹さん!すいませんけど、その前にお聞きしたいのですが・・・」
「はい、なんでしょうか?」
「そもそも、許可を取るのは会社である必要はないんですか?俺は個人でやってるんですけど・・・」
「基本的には、許可を受けるために事業が法人であるか、個人であるかは問われません。法人の種類についても問われません。もちろん、個人事業であることのメリットやデメリットはいくつかあります。」
「それは例えば、どんなものですか?」
「例えば個人事業主として建設業許可を受けると、事業主が引退されたりすると許可そのものが失効してしまいますので、事実上の廃業となります。」
「ああ、なるほど!あくまで兄さん個人に対しての許可って事っすもんね。」
「そういうことです。法人の場合は、経営業務管理責任者となっている役員さえ変更すれば、変わらず許可は維持されるわけです。逆に個人事業主として許可を受けている事業者さんが後から法人成りしても、以前の許可は維持できないので、一度廃業しなければなりません。」
「なるほど、やはり後のことを考えると会社で取るべきなのかなぁ・・・」
「大熊さんは、法人化すべきか悩まれているのですね。それでは、もう少し詳しくお話しましょう。」
「是非、お願いします。」
「法人化した場合の大きな違いは『①信用が大きい』、『②節税ができる』、『事業に失敗した時のリスクが低い』などです。詳しくは以下の表を見てください。」

法人化のメリット

  1. 信用が大きい
    個人よりも法人の方が取引をしてもらえるチャンスが増えます。銀行などで融資を受ける場合も同様です。また、建設業の許可を受けていないと融資を受けにくい場合もあります。
  2. 節税ができる
    法人化すると、自分は法人(会社)に雇用されている立場となります。このことから、自分が自由に使うお金(給与)は、当然会社の経費となります。さらに社長(自分)の生命保険料や、福利厚生費などもすべて経費にできます。単純に個人事業の場合と会社の場合の課税額の違いなどもありますが、目安としては自身の年収が「500万円あたりを超えた頃」が、会社を作ることで節税効果を受けられるラインと言われています。
     余談ですが、既婚者の場合、配偶者もあわせて二人分の国民年金を払うので、同じくらいの負担で厚生年金に切り替えられるメリットもあります。
  3. 事業に失敗した時のリスクが低い
    当初から考えておく必要はない話ですが、なんらかの事情で倒産するような事があっても、自分自身がその債務を負うことはなく、最初に投資した資本金を失うだけで被害は済みます。
    ただし、会社と同時に自身が連帯債務者になった場合や、作る会社の種類によっては。この例にあたらない場合もありますので、注意が必要です。
「なんか、会社の方がいいことだらけじゃないっすか?」
「確かに、そうだな・・・」
「黒腹さんは、さきほどデメリットもあるとおっしゃっていましたが、法人化すると、どのようなデメリットがあるんですか?」
「わかり易い例では、法人(会社)を設立すると、いろいろな制約や手続きが必要となるため、個人で技術者に専念したい方にとっては、煩わしいと思うことが多いと思います。」
「だよな!俺なんて、まさにそのタイプだわ・・・」
「オイラからしても、制約に縛られている兄さんは見たくないっす!」
「もう少し明確なデメリットはありますか?」
「小森さんが危惧されそうなものでは、会社設立にかかるコストなどがあります。例えば定款認証で6万円、登録免許税が15万円、専門家に支払う報酬などがかかります。」
「結構かかるんですね。」
「会社作るんっすもんね。」
「建設業許可に関しても個人事業より法人の方が財務諸表をはじめ、それぞれの書式や添付資料なども追加されます。」
「なるほどね~。法人化のメリットと、そういったデメリットを比べて、慎重に考える必要があるわね・・・。」

このページのまとめ

個人事業か法人化か

  1. 個人事業の場合、許可はあくまで個人に対してである
  2. 個人事業主の引退や、法人化により取った許可事業は廃業することとなる。
  3. 法人化の主なメリットは、信用アップと、節税、事業失敗のリスクが低下すること
  4. 法人化の主なデメリットは、制約の増大、手続きの煩雑化、設立コストなど
  5. 建設業許可においても個人より法人の方が大変らしい
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    発行日:2013/11/10
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