京都の建設業許可をストーリーで覚えるサイト

建設業許可の種類

 黒腹さんは続いて、大熊さんの営業場所について確認をします。

大臣許可と知事許可


「ところで、大熊さんはどこを拠点に建設業をなさいますか?」
「場所ですか?京都を予定しています。」
「それ以外にも考えていますか?」
「え?支店とかですか?当面そんな余裕はありません。場所とかで何か変わるんですか?」
「建設業の許可は各都道府県の知事や、国土交通大臣が行うのですが、本店の場所や、その他の営業所の有無によって許可を受ける先が変わります。」
「なるほど!となると、俺の場合はどうなるんですか?」
「大熊さんの場合は、京都府知事に許可を受けることになります。もし、複数の営業所で他の都道府県にまたぐ場合は国土交通大臣に許可を受けることになるのです。」
「そういうことかぁ。あ、でも自宅でも図面引いたりしますよ。自宅は滋賀県にあります。」
「ここで言う営業所とは、建設工事について『見積り』、 『金銭の授理』、『契約締結など請負契約に関する事務』を『継続して』行う事務所を指しますので、その場合の自宅は営業所にはなりません。」
「う~ん。難しいもんですね。将来的には滋賀県や大阪府にも支店は増やしたいんですけど、京都府で許可取ったら、その後どうすればいいんですか?」
「別の都道府県に営業所を新設する時点で、国土交通大臣の許可を受けることになります。これを『許可換え新規申請』といいます。」

一般建設業許可と特定建設業許可


「許可の種類というのは、知事許可と大臣許可の違いだけなんですか?」
「もう一つ、別の角度からの区分があります。」
「それはどんな区別っすか?」
「はじめに請負金額などで、許可が必要か不要かの判断がされることを説明しましたが、この区分も請負金額で決められるのです。」
「具体的にいくらで、どんな区分がされるのですか?」
「下請けの場合や元請であっても、下請け業者に発注する1件の工事代金が3,000万円未満の場合、『一般建設業許可』を受けます。これに対して元請の場合で下請け業者に工事を発注する金額が3,000万円以上の場合、『特定建設業許可』を受けなければなりません。なお、建築一式工事の場合は、この基準額が4,500万円になります。」
「特定なんていうと、凄そうなイメージですけど、取るのが難しいとかあるのですか?」
「そうですね、例えば1級の資格を持つ技術者がいないといけないとか、一般よりも厳しい財産的要件があるなどですね。」
「兄さん、僕の資格がお役に立てそうな話じゃないっすか!」
「ああ、そうだな秋田。でも、財産的要件ってのは難しいと思うよ。」
「財産的要件はザックリ言うと『①資本金2,000万円以上』、『②自己資本4,000万円以上』、『③流動比率75%以上』、『④欠損額が資本金の20%を超えないこと』などを満たす必要があります。」
「ほら、全然駄目だろ?ていうか、リュウドウなんとかって意味すら分からねーよ!」
「そうっすね・・・。普通に『一般』でいいんじゃないっすか・・・(汗) 」

工事の種類別に許可を受ける


「ところで、さっきから気になっていたんですが、『建築一式工事の場合』とか言ってますけど、建設業の許可って許可を受けたらどんな工事でもできるんじゃないんですか?」
「ああ、その話をしていませんでしたね。建設業の許可は、工事の種類ごとに許可を受けることとされているんです。この種類は、法律で2つの一式工事と26種類の専門工事に分けられています。 」
「ええ!そうなんですか!? ということは、複数の工事をしたい場合、何個も許可申請しないといけないんですか!?」
「小太郎くん、申請は手数料もバカにならないんでしょ?一個にしましょ!一個に・・・。」
「え?一個って・・・。う~ん・・・。」
「大丈夫です。工事の種類ごとに許可を受けるといっても、申請自体はまとめて行うものなんですよ。あくまでも工事ごとに要件を満たす必要があるという意味で、工事の種類ごとに許可を受けるとされています。」
「あ、な~んだ♪ それなら取れるだけ取った方が手数料もお得ね!」
「いや、でも工事ごとに要件を満たすってのが厄介だと思うよ。」
「では、ここからは要件について、詳しくお話していきましょう。」

このページのまとめ

大臣許可と知事許可

  1. 営業所が一つの場合、管轄の都道府県知事に許可を受ける
  2. 営業所が複数で都道府県をまたがる場合、国土交通大臣に許可を受ける
  3. 営業所とは建設工事について『見積り』、 『金銭の授理』、『契約締結など請負契約に関する事務』を『継続して』行う事務所を指す
  4. 許可後に営業所を新設するなどすれば、許可換え新規申請をする

一般建設業許可と特定建設業許可

  1. 下請けまたは元請で下請け業者に発注する1件の工事代金が3,000万円未満(建築一式工事では、4,500万円未満)の場合、『一般建設業許可』を受ける
  2. 元請で下請け業者に発注する1件の工事代金が3,000万円以上(建築一式工事では、4,500万円以上)の場合、『特定建設業許可』を受ける
  3. 『特定建設業許可』を受けるのは、なんかいろいろ難しいらしい

工事の種類別に許可を受ける

  1. 建設業許可は工事の種類ごとに許可を受ける
  2. ただし、許可申請自体は一回でまとめて行える
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    発行日:2013/11/10
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